ざっくばらん座談会 FITECの未来を語る

Thema 3 FITECの今後に向けた想い

古河電工に対して、考えていることがあれば教えてください。

片倉
ときどき感じるのは、「私」や「FITEC」を主語で話す社員がいるということです。「古河電工のために働いている」といいながら、「それは我々の仕事ではありません」とか、よそのベンダーと同じような発想が見え隠れするときがあります。私がメンバーに指導しているのは、「古河電工」を主語にして話すこと。古河電工の視線で仕事を進められるようになってほしいと思います。
田中
これは、忘れないようにしたいポイントですね。機能会社であるFITECの強みは、ベンダーのように切り分けて考えず、トータルに対応できるところです。ベンダー意識が出るとFITECの良さがなくなってしまいます。FITECの役割は、古河電工の事業成長に貢献することです。
グローバル展開を含め、古河電工が推進する中期計画の戦略部門には、FITECが得意とするシステムを使って絶えず貢献していく必要があると考えています。
片倉
そのためには、古河電工のIT投資が景気に左右されないようにすることも重要だと感じます。景気が落ち込んでも、目標の達成を見据えてIT投資を行うように働きかけ、一緒に取り組んでいくことが必要です。
谷口
FITECがどのように貢献していくかについては、これから古河電工と一緒に検討します。また、計画通りに進めば需要が拡大するため、アライアンス先や協力会社の確保も進めなければいけません。
橋本
ERP事業部では4年前からアライアンス先の確保を視野に入れて活動していますが、なかなかうまく進んでいません。基幹システムは一度導入すると2~3年は更新がないので、開発や保守など、別の事業部と一緒に考えないと、アライアンス先を見つけることは難しいと感じています。
谷口
富士通には、事業部をまたいで依頼できる「コアパートナー」と呼ばれる企業が数社あります。FITECにも、こうした仕組みが必要なのかもしれません。仕事が発生するたびに探しているとリスクが発生するので、優秀な企業や人材には、FITECからの依頼が継続して提供できるように、今から取り組んでいきましょう。

最後に、社長、副社長から、FITECの今後に向けた想いをお聞かせください。

田中
新しい会社になり、10年から15年先のビジョンとして私が見据えているのは、「優秀な人材を育てる会社」になることです。FITECは人材がすべての会社ですから、最大の目標に掲げたいのは、個々人がレベルを上げていける会社になること。「FITECに在籍した」と言えば、「業務知識も、システム知識も、社会人としてのレベルも高い」ということが証明される会社にすることです。
その結果、もし活躍の場を他社に移すことがあっても「今の自分があるのは、若いときにFITECで修行をしたから。いろいろ勉強して能力を高めた」と言ってもらえる会社になることは、IT企業として意義のあることだと考えています。もちろん、優秀な人材はいつまでもFITECで活躍してほしいと思っていますが。
谷口
着任して数カ月が経ち、いろいろなことが整理できました。これから、FITECの強いところをさらに強くして、ピカピカに磨いていきたいと思っています。皆さんからも聞いたように、お客さまの業務を熟知しているとか、最新技術にチャレンジするといった強みを磨き抜く。その取り組みを通じて、お客さまからもIT業界からも高く評価される人材を育成したいと考えています。
富士通グループの力を最大限に活かして技術力をさらに伸ばし、魅力ある会社にしていくことで、今まで以上に古河電工に対するサポート力を高めたい。そうした会社づくりに向けて、一丸となって頑張っていきましょう。

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