誕生して30年。社内には“FITECらしさ”といえる強みや特長が育まれてきました。
そして今後、富士通グループの一員としてより一層飛躍するために、新人、中堅、ベテラン、経営層というそれぞれの視点からFITECのDNAとして継承したいこと、新しく取り入れたいこと、今後に期待することについて、語ってもらいました。
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代表取締役社長
谷口 元彦
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代表取締役副社長
田中 聡
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開発統括部プロジェクト第1部長
片倉 裕之
1995年度入社
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インフラ事業部
インフラビジネス部
構築課長上杉 満隆
1998年度入社
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システム事業部
第1システム部
東京支社第1チーム菅井 まり子
2001年度入社
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開発統括部プロジェクト第2部第1課
橋本 光世
2010年度入社
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開発統括部プロジェクト第1部第1課
西沢 早紀子
2016年度入社
※所属は取材当時
Thema 1 FITECってどんな会社?
FITECの強み、特長だと思っているところを教えてください。
谷口社長(以下、谷口)
- 富士通で32年間SEを経験してからFITECに来て強く感じたのは、全社員が「古河電工を支えているんだ」という誇りとプライドを持って働いているということ。これは、本当に素晴らしいことです。
田中副社長(以下、田中)
- 古河電工はもちろん、FITECは担当するすべてのお客さまの業務を深く理解してIT化に取り組んでいます。私は、ここが一番の強みだと考えています。
片倉さん(以下、片倉)
- FITECは小さい会社ですから、若いうちからひとつの工場を丸ごと任されることも少なくありません。そうすると、システムの上流から下流まで幅広く接することになるので、自ずとお客様の業務に詳しくなります。そこが強みにつながっているのだと思います。
西沢さん(以下、西沢)
- 一般的に、ICT企業の入社1~2年目といえばサポート業務が中心だと思いますが、FITECは違いました。入社直後から現場に足を運んで重要な業務に携わり、さまざまな開発業務を経験させてもらい、忙しくも充実した毎日を送ることができました。
橋本さん(以下、橋本)
- 同業の友人と話をしていて感じるFITECの特長が、まさにそこです。プログラマでも、お客さまに近いところで業務を見て、仕事をさせてもらえる。これはFITECならではのとても良い部分だと思いますし、今後もぜひ残していってほしいですね。
上杉さん(以下、上杉)
- 僕が入社したときは、ITニーズが跳ね上がった一方で人材の数が限られていたので、入社1~2年目から数千万円の提案という、かなり背伸びした仕事を任されました。大変な思いもしましたが、実体験を通じて必要な知識やノウハウを学ぶことができました。
田中
- エンジニアとしての対応領域は、企画から実装までを一度経験すると大きく広がります。FITECの設立当初は次々にプロジェクトが誕生し、若いうちからPMや上級SEを任されました。私がPMを任されたのも、入社3年目。おかげで、エンジニアとしては、かなり鍛えられたと感じています。
片倉
- 私も6年目に、中国工場の新規立ち上げを任されました。初めての海外案件で、私のキャリアの中でも大きなターニングポイントになっています。今の若い人たちにも、こうした経験の場をどんどん提供したいですね。
一方で、課題だと感じていることがありますか?
橋本
- 僕が入社したころから「FITECの強みは古河電工の業務を知り尽くしていること」と言われていますが、現状は、かなり“属人化”しているように思います。
西沢
- 私も、先輩たちを見ているとそう感じます。たとえば直属の上司が風邪で1週間休んだら、大変なことになってしまう気がします。
上杉
- 今の若い人たちは、僕たち世代とは、仕事の任され方が違いますからね。
田中
- FITECでシステム開発に携わると、古河電工の業務はもとより、社内用語やローカルルールなどにも触れることができ、それが知らず知らずのうちに大きな財産になります。若い人たちが“属人化”と感じるのは、担当案件が少なく、古河電工の業務を自分のものにするチャンスがないからだと思います。こうした状況は確かに課題だと感じていますので、若い人たちが多種多様なシステムを自分で開発する機会を数多くもてるよう、人事ローテーションも含めて、さまざまな検討を進めているところです。
片倉
- ただ、システムの中身も違ってきているので、任せるだけで成長できるとは限りません。昔のように任せきりにすると、一人で抱え込み、無理をさせてしまうリスクもあります。実際、プロジェクトの状況が悪化していることに上司である私が気づけなかったケースもあり、“育てることの難しさ”を痛感しましたね。
谷口
- 教育の仕組みを含め、開発体制や環境の整備は、重要課題として取り組んでいきましょう。
田中
- 若手からの意見として、何が課題だと感じていますか?
西沢
- 私は成果物管理という業務を担当しているのですが、書類が標準化されていないことが課題だと感じています。そのため、新しい書類をつくるとき、どれを参考にしていいのかわかりません。富士通では標準化プロジェクトが進んでいると聞いていますので、積極的に導入し、改善することを期待しています。
上杉
- 社外のシステムを効率よく導入するには、情報システム部門(情シス)が必要です。現状では標準推進部が担当するのかもしれませんが、専任の担当者を置いた方がいいのではないでしょうか。当社には情シスがないので。
谷口
- そこは、コーポレート部門で対応します。企画部門を設置・強化して方向性を明確にし、みんながその目標に向かって進めるようにしていきたいと考えています。